薬効解析部門

薬の研究開発を進め、社会に求められる医薬品を創生するためには、適切な薬効薬理試験を確立し、薬物動態及び安全性の側面も含め多面的な評価が必要になります。本部門では、創薬ターゲット分子に応じて、適切に薬効を評価できる、in vitro/ in vivo薬理モデル及び疾患モデルの確立を行い、医薬候補化合物の検証を実施しています。

1.薬効評価研究

神経因性疼痛等の疼痛領域、胃不全麻痺等の消化器疾患を始め、ガン、免疫疾患、糖尿病など、医療ニーズが高い疾患において有効な分子ターゲットを見極め、臨床応用可能な医薬候補化合物を選択するための薬効評価研究を進めています。有効な分子ターゲットの同定および各種薬理モデルの確立においては、名古屋大学環境医学研究所及び名古屋大学医学部をはじめ、各部局の研究室との連携を最大限に活かしています。

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2.ロボットを用いたHTS

ロボットを用いたハイスループットスクリーニングにより、数十万の化合物ライブラリーの中から新薬の種になる可能性のあるヒット化合物を迅速に選別しています。

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3.動物レベルでの薬効評価

疼痛、免疫など、人での病態を反映した様々な動物病態モデルを用い、動物レベルでの薬効評価を実施しています。また、本部門の専門外の動物疾患モデルにおいては、他研究室との共同研究を押し進めています。

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4.総合的な評価

あわせて、候補化合物の目的組織への暴露を評価する薬物動態試験、及びin vitro/ in vivo安全性の評価を行い、臨床応用可能な医薬候補化合物の選択を、総合的な視点から実施しています。

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本部門には、国内外の製薬会社で医薬候補化合物を創出した実績を有する研究員が多数参画しています。化合物ライブラリーの拡充や、各種解析・計算手法などの新しい技術も積極的に取り入れ、効率的な創薬研究を推進しています。